2013年(平成25年)の路線価が発表されましたね。
路線価日本一は、東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通り=文具店「鳩居堂」前で、
路線価は、1㎡当たり2,152万円。
28年連続で路線価日本一、「鳩居堂」前の画像▼
路線価とは?
路線価とは、路線(道路)に面する宅地の1㎡当たりの価格で、
相続税や贈与税の課税価格を計算する基準となる価格のことをいいます。
基準日は1月1日(平成25年だったら、平成25年の1月1日の時点の価格)で例年7月上旬に発表されます。
地価公示価格の8割程度で評価されています。
地価公示価格は、国土交通省土地鑑定委員会が、
毎年1月1日における全国の標準値の「正常な価格」を調査して公示する土地の価格のことで、
「特殊な事情がない限り土地の売買取引が成立するだろう」という価格です。
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路線価=地価公示価格(理論上の土地の市場価格)×80%
地価公示価格とともに、「土地価格の上昇あるいは下落の全体的な傾向をつかむための指標」
として利用される路線価ですが、
不動産取引の実勢価格とは別ものであり、
相続税及び贈与税の課税目的のために国税庁が算定するのが路線価。
課税の公平性というのが路線価の根底にある考え方です。
路線価という基準価格を設定することで、
相続税などを課税される国民が税負担に対して不公平感を抱かないようにする。
路線価にはそんな目的(役割)があるんですね。
例えば、路線価がなかったら、
1億円の価値ある土地を1,000万円で相続したことにする。
相続税をその分安くする、なんてことが可能になってしまいます。
路線価の調べ方
1.グーグルマップ等で土地の周辺地図を確認する
まず、路線価を調べたい土地について、グーグルマップ等で地図を確認して下さい。
⇒グーグルマップはこちら
国税庁の路線価図はPDFで目的地を見つけにくいので、
事前に地図を確認(できればプリントアウト)しておきましょう。
2.国税庁のホームページ(財産評価基準書)へ
路線価は、国税庁のホームページで公表されています。
(1)年度の選択
例えば、平成25年7月1日現在、平成25年
「平成23年分」「平成24年分」「平成25年分」と3年分の路線価についてリンクが並んでいますが、
最新の路線価が知りたければ、「平成25年分」をクリックする、ということですね。
(2)都道府県の選択
日本地図が出てくるので路線価を調べたい土地の「都道府県」をクリック。
(3)路線価図をクリック
(4)市区町村の選択
(5)町丁名索引で町丁名を選択
※予めグーグルマップ等で確認した地図を頼りに目的とする土地の路線価を探して下さい。
路線価図の見方
路線価図を見ると「310D」とか「260C」とか路線(道路)に数字がたくさん書いてあると思います。
この「310D」とか「260C」が路線価なんですね。
単位は千円単位なので、土地が面している路線に260Cとあれば、260,000円(1平方メートル当たり)。
後ろに表示されているアルファベットは、 借地権割合を表す記号です。
路線価の後ろのアルファベット記号(借地権割合)とは?
借地権割合という言葉は聞き慣れないかもしれませんね。
「土地の権利が借地権の場合、更地の価格に対する借地権価格の割合」を借地権割合といいます。
例えば、ある土地の路線価が100Bとなっていて、その土地の権利が借地権の場合、
100,000円×80%=80,000円
となり、その土地の価格は1平方メートル当たり80,000円ということになるんですね。
80%をかけたのはBというアルファベットは80%と決まっているからです。
路線価のアルファベット(借地権割合)一覧
A…90%
B…80%
C…70%
D…60%
E…50%
F…40%
G…30%
なお、「土地の持ち主から土地を借りて使うことができる」という権利=借地権です。
角地で2本の路線に面している場合の路線価は?
上記の画像のように土地が2本以上の路線に面している角地の場合、
複数の路線価を考慮して土地の価格を決定することになります。
(正面路線価×奥行価格補正率)+(側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率)=1平方メートル当たりの角地の評価額
※正面路線価=複数の路線のうち「路線価×奥行価格補正率」により求めた1㎡あたりの価額のうち最も高いもの
角地の評価方法についてはこちらのサイトが参考になります。
路線価と土地の評価額
土地の評価額=路線価×土地の面積
路線価は1平方メートル当たりの価格です。
したがって、自分の所有している1,000㎡の土地が260Cという路線と面していた場合、
260,000円×1,000㎡=260,000,000円
となるわけですね。
以上、路線価の調べ方と路線価図の見方でした。